なつかしさ

時折なんだけど
そう しょっちゅうではないのだが

亡くなったおじいちゃん、一緒に暮らした
おじいちゃんに 会えたらなあとおもう。

わたしが中3の四月に 
老人会の旅行の帰りの バスの中で
倒れて、それっきりだった。

暗い中 戸板に乗せられて家に戻ったような気がする。
小雨が降っていた晩だった。

人の死というものを敏感に感じた。

室生犀星の『幼年時代』を
追体験しているように
これで 私の幼年時代は 終わった、って
区切りをつけたのを覚えている。

やがて50に手が届く いまの私と
お話をしてほしいと

たまに おじいちゃんを思い出す。
そのお顔は、遺影として里の部屋に
飾られている そのお顔しか 定かには
おぼえてもいないのに。
by f-sekkou | 2005-04-25 18:40 | マイブーム


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