朝から

今日は出社する前から 気持ちが半分
疲れてしまった。

朝の掃除をかねて 窓やら戸やらを開け放す。
まあ いつものように仔犬のキテイちゃんもお外へ出る。
最近は道路にでるだいぶん前に いったん止まって
うしろを振り返る。わたしも近頃 かん高い声でアブナイッを
言わなくなったせいもあって それに朝は家の周りをひとりで
お散歩が日課にもなっていたから
振り返ったキテイちゃんにも ことさら注意はしなかった。

石のアプローチを掃いていた時だって
ゴンちゃんの後にキテイちゃんもくっついていた。

掃除をし 朝飯や弁当を作りしているときも
いつもよりキテイの姿が見えないな程度には思っていた。
出たり入ったりをくりかえして ちょこちょこ動いているのが
いつものキテイちゃんだから ひと段落付いて庭に出て
呼んでみた。

お隣の工場にも そばのお宮さんにも
畑のほうにも いつものあたりを声をかけながら
歩いていくのに しんとしている。
居るという気配を感じない。

まさかと思いながら
もしかしたらと思いながら
頭の中では色々なことをめぐらせてしまう。

仕事へは行けないかもしれない
半分堪忍をして 家にもどり
そーだ、洗濯場をのぞいていない
用水のそばだから 危ない場所だ。そう気づいて
あわててドアを開けた。開けたら
居た。中にはいれないで立ち往生のキテイちゃんが
そんなところに居た。

昨日のお酒で 半分いいかげんな夫も
キテイちゃんをぎゅっと抱きしめて
よかった、よかったを繰り返した。

ほんとに よかった
無事でいてくれて。

夏休みも終わろうとしているこの時期になって
男子高校生が友人と母親を殺傷しただの
高専の男子が同級生女子を絞殺しただのと
すぐ 近くで起こった事件のように
自分とは無縁な遠い事件とは とても思えない
そんなニュースが続いていて
変に心配していた、そんなときにキテイちゃんが
ほんのいっときでもいなくなってしまったことが
ほんとうにつらかった。

娘から預かった仔犬に対してでも こんな気持ちになるのだから
育ててきた大事な娘さんが 突然死んでしまう
その親御さんの過重なストレスは いかばかりか
憤慨をおぼえた。彼の悲しさは ヒトをあやめたことと
親の気持ちを知らない 親になるという経験をしていないから
未だ知りえてない 無知の悲しさだ。

キテイちゃんが無事に いつものようにいてくれて
キテイちゃんが大事なんだ、かわいい家族なんだと
朝からへんに 脂っこい気持ちになってしまった。

いてくれることの嬉しさをおもった。
by f-sekkou | 2006-08-31 11:13 | 日常


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