ゴンちゃん

ちわわのキティちゃんは 雷が鳴っても
こわそうなそぶりはないのに 雑種のゴンの方は
私なぞが雷が鳴ることも予想できないうちから 
そわそわし出し ゴンの尋常ではない様子から
雷鳴が近いと知るほどだ。

そして 稲光がし雷鳴がとどろくと
みるも哀れなくらいに
ブルブルと身体をふるわし
ハッハッと荒く息をする。

そばに私や夫がいれば
ゴンもどこに走るということもなく
ただ ひたすらコトの成り行きを耐えていられるのだが
困るのは 我々の不在のときに雷さまがやってくることだ。

義母が雷鳴に気づいて 畑から家に戻るあいだに
すでにゴンの姿がないのである。
あるいは 天気予報で雷がくるとわかって
事前にゴンをつないでおいても
このあいだのように 首輪がゆるかったのかスルリと抜けて
野良犬状態で行方知れずになってしまう。

ここで 説明を加えれば
基本 ゴンはつながれていないのである。
昭和の初めごろまでの犬の飼い方をしている。

実際 はた迷惑な方法なのだ、が 生まれて
ひと月の頃に 母親から離されて貰いうけたことが
不憫に思われ つなげずに ずるずると
そのままに12年が経ってしまったのだ。

だから たまに犬のようにつなぐと
とても悲しそうにヒイヒイと細長い嗚咽をする。

で、雷の続きだ。このあいだから続けざまに
ゴンが行方知れずになり はじめの時は首輪に留めてあった
名札で名前と住所と電話番号を確認してくれた方に拾われ
その方が ご自分の車のドアを開けたら
これ幸いと飛び乗ってきたのだそうだ。そして送り届けて下された。

次は 首輪のない状態で
雨の中をとぼとぼ走るゴンであったのだが
たまたま ゴンを見知っていた方で
その方も ゴンに似てはいるが首輪もしていない、
それでもと思い「ゴン!」と声をかけてみた。そしたら
ゴンが立ち止まる。やっぱりゴンであったかと納得し
「ゴン 車に乗ろっ!」とドアを開けたという。

基本 ゴンは車が好きなのである。
だから 毎回他人さまの車にも喜んで乗り
なんなく乗るから そのまま家まで届けてもらえるのである。

そして その後
我々は 立山(たてやま)のお酒を届けたり
ビールを届けたりして お礼に走るのである。
by f-sekkou | 2007-05-13 15:30 | 日常


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