ひとなか

Aちゃん、お元気でいらっしゃいますよね?
二ヶ月も三ヶ月も お顔を見ないことに 
わたしも慣れてきましたから そんなには Aちゃんのことを
考えてもいないのです。

ただ ふとした時に ふわぁっと
Aちゃんは どうしているだろう、そんな気持ちになるのです。

わたしに無いものばかりを 豊かに持っている、
そのようにわたしは Aちゃんを考えています。
へんなお母さんですが Aちゃんは わたしのあこがれで
Aちゃんがお友達だったら うれしいだろうとも思うのです。

ねぇ Aちゃん、このごろのお母さんは 
じぶんでも不思議なくらい おおぜいの方々の中にいることが
苦痛ではなくなっています。むしろ 不思議なくらい
嬉しいのです。

そばに人がいることが嬉しく
あいづちを打ったり 繰り言のようなお話も
とても楽しいことのように聞くことができるのです。

意味のあることを有意義だと思っていたはずの
書物の中にしか純粋はないと思っていたはずの
見ること聞くこと話すこと それらは不純で
黙想の中にしか 真実はないとかたくなに思っていたはずの

わたしがちょっと離れて居て もひとりのわたしが今のわたし、
とでもいうのでしょうか。

お父さんを介してですが 何組かの友人夫婦と今も
楽しく夕食をいただき お酒も飲める程度に頂いてきました。
Aちゃん、お母さんは この年になって ようやく
ひとなかにも 慣れてきたのでしょうか。

先刻までの興奮も まだ残っているからなのか
Aちゃんを思い出したのです。
by f-sekkou | 2008-03-08 00:33 | ひとりごつ


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